自律神経失調症って耳にすることはありませんか。
聞いたことがある人でもほとんどの人は自分は大丈夫と思われるかもしれません。しかしこの自律神経失調症に気づかないうちになってしまっている人がけっこう多いんです。
自律神経失調症とは、言いかえれば、交感神経や副交感神経のバランスが崩れている状態です。交換神経が優位な時は興奮時です。逆に副交感神経が優位の時はリラックス時になります。
現代社会では、交感神経が過敏になっている人の方が多いかと。
交感神経が過敏ですと、場合によっては大きな病気に関わることもあります。
最近はスマートフォンを就寝ぎりぎりまで見る方が多いと思います。これで不眠になっている人もいます。これも一つの自律神経失調症と言えるでしょう。
かと言って副交感神経(リラックス)が優位になりすぎるのもよくないです。
バランスが大事になってきます。
ツボを使った自律神経を整える方法などをご紹介します。
交感神経(興奮状態)を赤字、副交感神経(リラックス時)を青字にします。
交感神経が過敏
交感神経と副交感神経は常にバランスを取り合っています。自分の意識がなくても、この自律神経の働きによって内臓の運動が調節されたり、脈拍や血管の太さまで変化しています。
交感神経が過敏になるということは、逆に副交感神経が働かないということです。
消化するための内臓の動きはリラックス時、副交感神経優位状態で動きます。そして抹消の血管の拡張に関与するのも副交感神経です。
交感神経の過敏状態が続くと内臓の働きが悪くなり、抹消の血流が悪くなってしまいます。お肌の環境が悪く荒れたりするのは抹消の血流が悪くなっているのも関係しています。
交感神経優位状態、不眠やイライラ、焦燥感、恐怖感、異常な発汗をする、冷え(血管収縮するので) などなど。。。
昼間の活動時(興奮時)にはこういったことが出ても支障がありませんが、寝る時間になっても副交感神経に変わらないというのが今もっとも多い自律神経失調症の一つです。
井穴療法で自律神経を整える!
爪もみが一時期流行りました。今でもはやっていますか?
なぜ爪揉みがはやったのかは、やっぱりツボを探しやすいからでしょうか。
爪もみの発祥は東洋医学の井穴治療からきています。
持続的に刺激を与えた方が効果的ですので、揉むだけでなく、そこに円皮鍼(小さな針)や、マグレインなどの刺激物を貼ると便利です。
あとは、セルフお灸なんかも売っていますので、据えてもいいと思います。このあいだ100均で売っているのを見てびっくりしました。
「井穴」(せいけつ)っていうのはツボのことです。
イケツって読みがちですね。
よくツボの本とかがたくさん出ています。鍼灸師としてはツボが世に広まりうれしいかぎりです。
ですが、本を見てツボを正確にしっかり取るのってけっこう難しいと思います。教科書のようなしっかりした本なら細かくのっているとは思いますが、それでもツボを正確にとるということは難しいことなんです。
しかし、この井穴なら簡単に誰でも取穴ができます。
位置は下に絵で書きました。絵心がないのはわかっています。
数字が書いてある場所に刺激を与えます。
本当はちゃんと一つ一つツボの名前がありますが、ここでは割愛します。
簡単に取穴できると思います。爪もみでもここら辺を刺激することを意識するといいですね。
なぜ井穴が自律神経の調整に効果があるのか。これはどうやら井穴の場所は脳の自律神経中枢に刺激が入りやすいようです。
まだまだメカニズムは解明されていないことが多いですが、効果(結果)は出ています。鍼灸には様々な分野がありますが、井穴の学術データについては多く積み上げがあるようですね。
円皮鍼は怖くない
鍼という言葉がついていますが全然思っているものとは違うと思います。
本当にわずかだけ刺さるだけで、痛みは感じません。一応長さがそれぞれあるので、長いタイプを選んでしまうと少し痛みは感じますが。
刺さらないタイプの円皮鍼もあります。別に刺さらないものでも十分に効果があるので、まずは、「パイオネックスゼロ」というもので、ためしてみてはいかがでしょう。
貼った上からもんだり叩いたりして刺激を加えてもかまいません。爪もみよりさらに効果的です。
稀に過敏な人がいますので、痛かったら無理はしないでください。
免許はいらないのでセルフケアしてみてください。また何かわからないことがあれば私にいつでも聞いてください。
お灸
お灸もちょっとだけブームになりましたか。お灸女子なんて言葉もあったりしましたね。
井穴に台座灸をすえます。足の台座灸は結構強め(熱め)のタイプでも大丈夫だと思いますよ。個人差があるので、断定はできませんが。
台座灸は「せんねん灸」がおすすめです。
煙が少ないお灸(もぐさではなく炭ですが)や、香りのするお灸もあります。
楽しくお灸ができる時代になりました。
他にもセルフケアできそうなことあったら今後も書いていきます。
嶋田