腰痛を患っている方の割合は非常に高いです。
その数だけ腰痛には種類があります。その中でも、腰以外の体の不具合が影響で、腰に負担をかけることがあります。

腰痛を訴える方の腰だけを診ることが少なくなってきています。
今回は腰に負荷がかかるメカニズムを書きます。(回旋動作編)

 

腰は本来ねじれない

普段、腰を回旋させて後ろを向いているように思われがちですが、実は腰椎はあまり回旋しないものなんです。
角度はたったの5度ほど回旋するだけです。

後ろを振り向く時にねじれているのは胸椎や股関節が主です。首の回旋もあります。(細かく言えば「肩甲骨」「鎖骨」の動きも関わります。これはまた別の機会に書きます。)

 

 

胸椎が回らないと腰がねじれる

いわいる背骨は、胸椎12個、腰椎は5個です。
そして頸椎7個、5個の仙骨、3から5個の尾骨で形成します。

仙骨、尾骨は回旋しません。
回旋の最大可動域は、胸椎で35度、腰椎5度なので、少し背骨をねじるときはほとんど腰椎はうごきません。

最大可動域の5度以上回旋してしまうと、腰椎の故障につながります。

胸椎が背中のコリなどにより、回旋がうまくいかなければ、胸椎が代わりにひねり出します。
ひねることに適していない腰椎は、この状態で重い荷物を持った時などに、代表的な腰椎ヘルニアを起こしたりします。

 

 

股関節

胸椎の可動域が大事なことはもちろんですが、股関節の回旋運動も重要です。

試していただけるとわかりますが、座った状態で後ろを振り向くと、立った状態で振り向く時よりも、可動域が狭くなります。
これは座った状態だと股関節の回旋運動が制御されるからです。

それだけ、体をひねるときに股関節の運動が割合をしめていることとなります。
股関節の回旋角度は45度ほど。
実際には45度ない人は多いです。

股関節がやわらかければ、腰に負荷がかからないのはそのためです。

 

 

 

制御するもののほとんどは筋肉です。
体全体の弾力性が重要になります。

また、腰にかぎらず、体の動きは複数が関与しているため、身体全体で動く意識をもつことが重要です。
腰は回旋の他にも前屈や後屈もあります。

他の動きも次の機会に書いていきます。