最近頻繁に足がつってしまう、夜寝ている時にまでつってしまうなんてことはないでしょうか。急な体の変化に大きな病気ではないだろうかと不安に思うこともあるでしょう。

そもそもなぜ足がつるのでしょうか。

 

つるメカニズムって?

実は、現在、”つる”原因ははっきりと明確化されていません。しかし、おおまかな説は存在しています。

一つは体の中の電解質のバランスの問題によって生じることが考えられます。運動などによって汗をかいた際、血中の電解質(ナトリウム、カリウム、カルシウムなど)はバランスを崩します。電解質は神経や筋肉の動きを調整していますので、不足することでうまくコントロールできず、筋肉は痙攣を起こすといった具合です。

もう一つは、「腱紡錘」の異常が考えられます。筋肉は自分の意識で動いているように思いがちですが、その多くは無意識の下で動いています。
例えば、肘を曲げる筋肉(上腕二頭筋)が収縮するだけでは肘は絶対に曲がりません。筋肉はどこかが収縮する際、どこかが弛緩(緩む)ことで初めて関節が曲がります。この場合、上腕二頭筋の裏側に存在する上腕三頭筋が緩むことで肘が曲がります。我々は意識的に筋肉を緩めているわけではありません。そういった無意識の下で働いているものの中に、「腱紡錘」というセンサーのようなものが存在します。そのセンサー(腱紡錘)が上手に動かないことで、筋肉は必要以上に収縮し、”つる”原因になっていると言われています。

 

具体的につりやすいことは?予防策は?

いわいる運動不足で足がつるというのは、先ほど書いたセンサー(腱紡錘)が関係していると言われています。運動不足で低下するのは筋力だけはありません。無意識の下で働くセンサー(腱紡錘)の機能も低下していきます。日頃から運動を行なっている人は、センサー(腱紡錘)の反応もよく、スムーズであるということです。普段からの運動をこころがけたいものです。

また、どうしても運動をすると多量の汗をかきます。汗をかくことで電解質も一緒に失われると先ほど書きましたが、そういった要因が重なることで運動時につりやすくなっているようです。ポカリスウェットなどのスポーツドリンクを飲むことで、電解質を補うことができますので、そういった状態を作らないように心がけることが大切です。

そして、寝ている時につる原因は、冷えと発汗が原因ではないかと言われています。特に足元は冷えやすいので、足の血流は悪くなっています。血流が悪いということは、電解質も十分に運ぶことができませんので、足がつる原因の一つになります。
さらに就寝時には汗を意外にも多くかいています。それによっても電解質は失われるため、就寝時は足のつる要因が重なるということです。

また、糖尿病の方が足がつりやすいのも、血流が悪いことによる電解質不足だと考えられます。

ハーフパンツとかの足の冷える格好で寝ていませんか。暖かい格好をして、水分をしっかり摂取してから寝ることが、予防策かもしれません。

 

どうしても不安な場合はやはり病院で検査を

多くの足の”つり”は、運動不足などによるもので問題はありません。しかし、先ほど書いた糖尿病の方のように、血流障害が原因となっている場合、根本的な原因を解決できなければ、つることは頻繁に起きてきます。とくにこれといった理由がなく、頻繁に足がつる場合は、やはり一度病院で検査をする必要があります。そして、他にしびれや、むくみ等もある場合、隠れた病気の可能性がありますので、検査をうけるようにしてください。