内出血の原理

鍼による内出血というのは「青アザ」とよく似ています。 「青アザ」は、ぶつけたりすることで毛細血管が傷ついて、血液が皮下組織に漏れることで起こってしまいます。 鍼も同じような原理となります。鍼が毛細血管を破るとになると、そこから血液が皮下組織に漏れます。漏れた血液が皮膚の外に出れば、内出血にはなりづらいのですが、皮下組織に残ると、青紫色や黄色の内出血になってしまうのです。

 

内出血防止への取り組み

残念ながら、刺鍼による内出血を100%防ぐ方法はありません。毛細血管を完全に避けて鍼を打つことは不可能だからです。しかし、出来るかぎり内出血のリスクを抑えることは可能です。取り組んでいることは、まず細い鍼を使っています。細い鍼のほうが毛細血管を傷つける可能性が低くなります。そして、 鍼を抜く時は、出来るだけ皮下出血を外に出すようにします。これにより、内出血を起こしにくくしたり、内出血の範囲を狭くすることできます。もしできてしまった「青アザ」は、数日~2週間程度で消えていきます。 また、化粧で薄く目立たないようにすることができます。

 

内出血しやすい方

顔には多くの毛細血管が通っています。その毛細血管が酸素や栄養が不足し、もろくなっている場合、内出血の可能性が高くなります。原因としては、病気(糖尿病、高血圧、高脂血症など)、タバコ、加齢、遺伝的要因などあります。また、壊れた血管壁を修復する能力や、出血を止める血液凝固能力が低い方は、一度出来た内出血が長引きやすくなります。 確実ではありませんが、若い方より、高齢の方のほうが毛細血管の壁がもろくなっている傾向にあり、血を固める能力も低くなる傾向があります。「ワーファリン」などの血液をサラサラにするお薬を飲んでいらっしゃる方も、同じようなことが言えます。結婚式や撮影といったイベントを控えておられる方は、直前ではなく、事前に施術を受けていただくことをおすすめします。ご自身が内出血をしやすい体質なのか、しにくい体質なのかをご確認ください。ご心配な点は、いつでもご相談くださいませ。